鳳翔級航空母艦 (日本海軍, 1921)

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鳳翔級航空母艦(ほうしょうきゅう・こうくうぼかん Hosho class aircraft carrier)は、日本海軍艦艇のタイプ。大正7年度計画により1隻が建造された。世界で初めて最初から空母として建造された軍艦といわれる。航空艤装は数次にわたって改装されており、試行錯誤を通じて艦上機の運用を確立させるのに資するところがあった。太平洋戦争中はもっぱら離着艦訓練に用いられた。

概説

 1903年にアメリカで発明された飛行機は、1914年からの第一次大戦において兵器として格段に発達した。巷間主に陸上戦闘機の活躍が伝えられるが、海上においても英国などが商船を改造して水上機を搭載し、Uボート狩りや船団護衛、偵察などに活躍した。この間、能力の不足気味な水上機に代わって陸上機を艦載させようという試みが主に英国で行なわれ、用途のなくなった大型巡洋艦を数次にわたって改造して現代の航空母艦の原形が生まれた。大戦末期から、本格的な航空母艦を建造しようという気運が高まり、数ヶ国で現実化された。そのひとつが日本の鳳翔である。結果として、これが世界で初の最初から航空母艦として建造された軍艦となった(着手自体は英国が先んじていた)。しかし日本は大戦に参戦してドイツと闘ったとはいえ、主戦場たるヨーロッパには駆逐艦若干を派遣したに過ぎず、当時の最新鋭技術からは相当遅れており、従って鳳翔の設計も試行錯誤となったのは当然であった。それまでの英国での実績から航空母艦は、平甲板型で基本的に飛行甲板上に障害物をおいてはいけないということがわかっていた。そこで一段全通平甲板とすることになったが、とすると問題は煙突の配置である。結局、右舷に3本の煙突を起倒式で設置することとしたが、この起倒機構だけで実に60トンに達した。しかしこの装置は故障が多く、しかも通常航行においても倒した位置で支障がないことから倒した状態が常態となってしまい、後年の復元性能改善工事の際に斜め下方に向けて固定された煙突に改造して起倒装置は撤去されることとなった。鳳翔は浅野造船所(のちの日本鋼管)に船体が発注されたが、これは当時第一次大戦後の不況期において倒産の危機に面していた浅野造船所を救済するために行なわれた措置であり、その根本目的は戦時造船能力を確保するための国内造船産業保護にあった。浅野造船所で進水した船体は横須賀工廠に回航され、そこで艤装の上竣工した。竣工直後、陸上機による離着艦実験が行なわれたが、操縦者は英国人テストパイロットと吉良俊一大尉(のち中将)だった。テストを繰り返すうち、いくつかの欠点が発見された。第一に、飛行甲板上右舷前部に設けられた比較的大型の艦橋構造物である。ちょうど甲板が艦首に向かって狭くなるところに立っており、操縦者に与える心理的圧迫が非常に大きかった。もうひとつ、飛行甲板の前部3分の1程度がわずかに前傾していることである。発艦のための助けになるだろうとされて採用された工夫だったが、実際には傾斜が無い方が安定感があって発艦しやすいことがわかったのである。これらの欠点は直ちに改善に着手され、飛行甲板前部が水平に直された上、艦橋構造物は撤去されて飛行甲板前部直下に移されて純然たる平甲板型空母となった。以後、大きな改造のないままの時代がしばらく続く。鳳翔は昭和7年に上海事変に従軍したのち、友鶴事件や第四艦隊事件のために復元性能改善および船体構造強化工事が催された。特に第四艦隊事件では、波浪に艦首を突っ込んで飛行甲板前部を折損し、艦橋前方に垂れ下がって操艦が困難になった。既述した煙突の起倒装置撤去もこの時の工事の結果だが、あわせて飛行甲板前部が短縮されて少しでも復元性能を改善しようとした。昭和12年、日中戦争勃発にともない華中方面に出動、中国空軍と交戦した。上海地区に基地が設置されて航空部隊が進出すると鳳翔も内地に帰還した。太平洋戦争開戦当時はGF附属として主力部隊に編入されていた。ミッドウェー作戦では主力部隊附属航空部隊として出撃したが、機動部隊が大敗したため交戦することなく避退した。なおこのとき、鳳翔搭載の艦攻が大破漂流中の飛龍を目撃、写真を撮影している。これ以降は内海西部にあって、もっぱら艦載機の訓練に従事するようになった。すでに小型低速の鳳翔は外戦作戦には適さなくなっていたのである。しかし、訓練任務には充分な性能を持っており、さらにそれを改善するため昭和18年には大型高速の新型機に対応して飛行甲板を大幅に延長拡幅している。これは復元性能上からいえば好ましくないが、外洋に出ることがなければ差し支えないと判断されて強行された。こうして鳳翔は完全に訓練空母となってしまったが、逆に言えば訓練空母に徹することによって戦力育成に貢献したことになる。鳳翔は内海西部にあってほとんど無傷のまま終戦を迎え、復員輸送に従事したのち日立造船で解体された。

主要要目

排水量: 基準 7470t, 公試 9330t, 満載 10,000t
長さ: 垂線間長 155.45m, 水線長 165.0m, 全長 168.1m
全幅: 18.0m
喫水: 6.17m
機関: 2軸 パーソンズ式減速タービン(高低圧) 2基, ロ号艦本式缶 8基 (重油専焼4, 混焼4), 30,000shp
燃料: 重油 2695t, 石炭 940t
速力: 25ノット
兵装: 14cm/50口径砲 単装4基 4門, 8cm/40口径対空砲 単装2基 2門, 機関銃 2挺, 航空機 26機
乗員: 550

一覧

計画 艦名 建造所 起工 進水 就役 艦歴 記事
大7 鳳翔 Hosho 浅野造船所横須賀工廠 1919.12.16 1921.11.13 1922.12.27 航空母艦 1945.10.05 除籍
1945.12.01 特別輸送艦


日本海軍の軍艦 (斜体 未成)
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二等海中I型, F1型, L1型, 海中II型, L2型, 海中III型, F2型, L3型, 海中IV型, L4型, 海中特型, 海中V型, 海小型, 海中VI型, 呂500級, 潜輸小型, 潜高小型
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掃海艇第1号級, 第5号級, 第13号級, 第17号級, 第7号級, 第19号級, 第101号級掃海艇, 第1号級, 第101号級, 第104号級掃海特務艇
駆潜艇第1号級, 第3号級, 第4号級, 第13号級, 第28号級駆潜艇, 第251号級, 第101号級, 第102号級, 第103号級, 第111号級, 第112号級, 第117号級, 第1号級駆潜特務艇
敷設艇燕級, 夏島級, 猿島級, 測天級, 網代級, 神島級敷設艇, 測天級, 第1号級, 第101号級敷設特務艇
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