葛城級コルベット (日本海軍, 1883)

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葛城級コルベット Katsuragi class corvettes

概説

 葛城級は、当時としても必ずしも最新鋭の軍艦とは言えないものの、バランスのとれた鉄骨木皮の蒸気コルベットであり、当時の日本海軍のような中小海軍が主力として整備量産するのに最も適切なタイプの艦であった。実際、当時このクラスの同一タイプで3隻もの数が揃えられたのは他に例がない。しかし日清戦争当時にはすでに旧式化しており、第二線級として活動したにすぎず、日露戦争ではすでに戦闘用とは看做されていなかった。むしろ葛城級は、戦闘艦艇としてよりも第一線を退いたのちの活動で知られる。葛城は早く明治末年に艦籍より除かれて解体のため売却されたが、大和および武蔵はいずれも測量艦に類別を変更され、日本近海をくまなく測量し、海洋学的に多大の貢献をした。この間、日本海中部において台地状の海中地形を発見し、艦名にちなんで「大和碓」「武蔵碓」と命名された。現在なお、良漁場として知られている。武蔵は昭和6年に除籍され、大和は半世紀におよぶ艦歴ののちその名を新戦艦に譲って昭和10年に雑役船に種別変更された。その後もしばらくその船体は宿泊船として使用されたが、戦後の昭和20年になって台風のため神戸で難破し、昭和25年に引き揚げられて解体された。進水から数えて65年目のことであった。

主要要目

竣工時 (1887)

排水量: 常備 1476t
長さ: 垂線間長 61.26m, 水線長 62.78m
全幅: 10.7m
喫水: 4.6m
機関: 1軸 横置式2気筒二段膨張レシプロ 2基, 高円缶 6基 (石炭専焼), 1622ihp
燃料: 石炭 145t
速力: 13ノット
兵装: 6.7インチ砲 2門, 4.7インチ砲 5門, 3インチ砲 1門, 四連装ノルデンフェルト機関砲 4門, 38cm魚雷発射管 2門
乗員: 231

測量艦

排水量: 基準 1502t
機関: 1軸 横置式2気筒二段膨張レシプロ 1基, 4 ロ号艦本式水管缶(石炭専焼), 1622ihp
兵装: 8cm砲 2門
乗員: 110

一覧

計画 艦名 建造所 起工 進水 就役 艦歴 記事
明15 葛城 Katsuragi 横須賀造船所 1883.08.18 1885.03.31 1887.11.04 1898.03.21 三等海防艦
1912.08.28 二等海防艦
1913.04.11 除籍
明16 大和 Yamato 小野浜造船所 1883.11.23 1885.05.01 1887.11.16 1898.03.21 三等海防艦
1912.08.28 二等海防艦
1922.04.01 測量艦
1935.04.01 除籍
1945.09.18 喪失
明16 武蔵 Musashi 横須賀造船所 1884.10.01 1886.03.30 1888.02.09 1898.03.21 三等海防艦
1912.08.28 二等海防艦
1922.04.01 測量艦
1928.04.01 除籍
1935 解体