暁級駆逐艦 (日本海軍, 1931)

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概説

 画期的な大型駆逐艦吹雪級は、38ノットの速力を叩き出すためにボイラー4基を必要としていた。吹雪級では、この4基のボイラーから排出される排煙を2本の煙突に導いていた。吹雪級の一艦、漣はボイラーの効率を上げるため吸気をあらかじめ予熱する装置を実験的に取りつけて竣工した。その結果は非常に良好であり、燃料を大幅に節約することができた。吹雪級として計画された24隻のうち最後の4隻にこの空気予熱器を採用することとなった。これが暁級である。暁級では空気予熱器の採用とともにボイラー1基あたりの容量を増し、ボイラーの数を4基から3基に減らすこととした。この結果、第一煙突にはボイラー1基分だけの排気を担当することとなり、第二煙突の半分の幅となった。これ以後の駆逐艦では後部煙突の方が細いのが普通であり、前部煙突が細いのは暁級だけなので一見奇妙な印象をもたらす外見となった。機関の改良の他に暁級では魚雷戦距離の延伸に対応するため艦橋が一甲板追加されて大型化した。もっともこれはのちに復原性能を改善するために縮小されている。暁級4隻は太平洋戦争においてアリューシャンからソロモンまでの広い海域で活動し、その結果響を除く3隻が戦没、1隻行き残った響は賠償としてソ連に引き渡され、60年代まで使用されていたと言う。

主要要目

排水量: 基準 1680t, 公試 1950t
長さ: 垂線間長 106.68m, 水線長 113.30m, 全長 118.0m
全幅: 10.36m
喫水: 3.28m
機関: 2軸 艦本式減速タービン(高低圧+単式), ロ号艦本式缶 3基 (重油専焼, 空気予熱器付 20kg/cm2 飽和蒸気), 50,000shp
燃料: 重油 475t
速力: 38ノット
航続力: 5000海里/14ノット
兵装: 12.7cm/50口径砲 連装3基 6門, 13mm対空機銃 2門, 61cm魚雷発射管 三連装3基 9門, 爆雷 14発
乗員: 197

一覧

計画 艦名 建造所 起工 進水 就役 艦歴 記事
昭2 Akatsuki 佐世保工廠 1930.02.17 1932.05.07 1932.11.30 一等駆逐艦 1942.11.13 戦没 (交戦)
1942.12.15 除籍
ガダルカナル島付近
昭2 Hibiki 舞鶴工廠 1930.02.21 1932.06.16 1933.03.31 一等駆逐艦 1945.10.05 除籍
1945.12.01 特別輸送艦
1947.07.05 ソ連へ引き渡し
1963 解体
昭2 Ikazuchi 浦賀船渠 1930.03.07 1931.10.22 1932.08.15 一等駆逐艦 1944.04.13 戦没 (被雷)
1944.06.10 除籍
グアム西方
(米潜 Harder)
昭2 Inazuma 藤永田造船所 1930.03.07 1932.02.25 1932.11.15 一等駆逐艦 1944.05.14 戦没 (被雷)
1944.06.10 除籍
セレベス海西部
(米潜 Bonefish)