室戸級給炭艦 (日本海軍, 1918)

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概説

 日本海軍は艦艇燃料の石油化に遅れをとり、第二次大戦においても補助艦艇の多くは石炭を主燃料としていたし、戦闘艦艇においてすら戦争末期にはかなりの範囲で石炭の使用を考慮せねばならなかった。しかし洋上での給炭は考慮されておらず、日本海軍が唯一保有した給炭艦室戸級は、もっぱら産炭地から集積地、集積地から艦隊根拠地へと石炭を輸送することを目的として建造された。もともとこれらの任務は、必要があるたびに貨物船を雇用して行わせていたものだが、折りから第一次大戦が勃発して船腹が絶対的に不足したことと、それにともなって運賃が高騰したために海軍が自前でこれらの石炭輸送船を保有した方が得策とのことから2隻の給炭艦が建造されることになった。これが室戸級である。建造の経緯からしてその構造は純然たる石炭輸送のための貨物船構造で新味はまったくない。また建造後には第一次大戦が終結して民間船腹にも余裕が生じ運賃も落ち着いたので後継船が建造されることもなかった。結果、室戸級は日本海軍で唯一の給炭艦となる。しかし平凡な性能とは言え手堅い設計であることも確かで、貨物船としては使いやすかったらしく輸送船としてはかなり重宝され、本来の任務である石炭輸送の他に軍需品輸送などにしばしば用いられたようだ。昭和7年、上海事変に際して室戸に負傷者収容のための病院設備が追加されている。第二次大戦中には貨物輸送に従事し、戦争後半に潜水艦の雷撃または空襲によって失われた。

主要要目

排水量: 基準 8215t, 常備 8750t
長さ: 水線長 105.2m
全幅: 15.2m
喫水: 7.29m
機関: 1軸 直立式3気筒三段膨張レシプロ 1基, 2 円缶(石炭専焼), 2600ihp
速力: 12.5ノット
兵装: 12cm/50口径平射砲 2門, 8cm/40口径平射砲 2門
乗員: 不明

一覧

計画 艦名 建造所 起工 進水 就役 艦歴 記事
大6 室戸 Muroto 三菱神戸 1918.07.04 1918.10.30 1918.12.07 (運送船) 1920.04.01 運送艦
1944.10.22 戦没 (被雷)
1945.12.10 除籍
東シナ海
(29.19N/129.44E)
大6 野島 Nojima 三菱神戸 1918.07.16 1919.02.03 1919.03.31 (運送船) 1920.04.01 運送艦
1943.03.03 戦没 (航空攻撃)
1943.04.30 除籍
ダンピール海峡
(07.15S/148.30E)